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2007年8月20日 (月)

「頂上決戦」クラブユース選手権(U-15)より

ちわ〜っす!

今日は久しぶりに試合レポートをしますね。
対象の試合は、クラブユース選手権(U-15)の一戦。決勝戦の「京都サンガF.C.U15 vs 東京ヴェルディ1969JY」も魅力的なんですが、その様子は日本クラブユースサッカー連盟(JCY)のwebサイトで、動画(ダイジェスト映像)配信されるそうなので、ここでは別の試合にしましょう。

▼JCYのwebサイト
http://www.jcy-football.com/

Cyu15_2
トーナメントの山とは無関係に、「頂上決戦」と言えるような試合です。
準々決勝「東京ヴェルディ1969JY vs ガンバ大阪JY」。
東西王者の激突です(実は両チームとも地域予選では2位突破でしたが)。
ヴェルディには、この世代の代表候補がわんさか、6名いますし、ガンバはガンバで、昨年2年生主体だった高円宮杯優勝メンバーがたくさん残っているチームです。同級の宇佐美貴史には負けられねぇっという奮起も期待したくなります。
この両チームはなんと前の試合(全国のround16!)を7-1という驚異的なスコアで勝ち上がっています。
現在の中学サッカーの最先端の一部は、確実にこの試合のなかに表れていたと思います。

Photo

ヴェルディは試合前、スタッフによる記念撮影を行ったり、円陣を組む前にイレブンで歌を歌ったりしていて、この試合にかける思いが伝わってくるようでした。一方ガンバは、それに比べると淡々としていたといえるくらい。いつも通りという感じ。それも、なんともガンバらしいような気がします。

立ち上がりからエンジン全開の試合内容で、ボールとゲームを支配しようとするガンバに対し、ヴェルディが早くて激しいチェックでそれをさせないという構図だったでしょうか。超中学級のボールタッチに超中学級の寄せが応じる。私はキックオフ間もなく試合に飲み込まれていきました。

最初にチャンスらしい場面にありついたのはヴェルディの9番でした。ゴールキックを中盤の選手が跳ね返したボールが、DFとGKの間の嫌らしいスペースに落ち、9番がDFとの競り合いに勝ってシュートという単純な展開です。でも競り合いにバランスを奪われ、ほとんどボールに触れなかった。チャンスらしかったけれど、公式記録にはシュートとカウントされなかったかもしれない、というくらいの場面でした。

ガンバは7番と9番のつくる左サイドが華でしょう。7番のドリブルから9番へ縦パス、あるいはそのまま突破してクロスという攻撃が何度か見られました。実はヴェルディの布陣、最初は少し異なっていて、7番と14番が逆、つまり7番:右MF、14番:FWでした。開始後10分くらいでしょうか、ガンバのホットライン封じのために修正したのだろうと私には見えました。このように、こまめにバランスを修正できるチーム全体のポリバレントな力がヴェルディの魅力のひとつだったように思います。

その重点が置かれたサイド、ヴェルディの15番の運動量は際立っていました。爆走、爆走、また爆走というプレーぶり。守備でも攻撃でも見せ場を作りました。ただそれを支えていたCBコンビ、キャプテンの長身4番とヒザにケガを抱えていた3番の安定感を忘れちゃいけません。4番の10回中12回勝つような空中戦のセンセーショナルな強さが注目されやすいでしょうが、3番の守備力も相当高い。その2人がいるからこそ、思いきった爆走にも出られる。攻撃時には2バックになることしばしばでしたからね。

ヴェルディの2点目が、その15番の突破から生まれました。前半35分。ゴールラインぎりぎりまで行くわけですよ。SBのそんな爆走ぶりはなかなか見られるものじゃありません。このときもライン際からのクロスボールにファーサイドで7番が合わせた。実は、DFと最後まで競り合っていたので、肉眼ではオウンゴールだったか7番のヘディングシュートだったかわからなかったのですが、公式記録では「HS」となっています。これで2-0。ガンバピンチです。

おいおい、1点目はどうした?

1点目は飲水タイム直後、ちょっと気を抜いているスキにやられました。ヴェルディ9番からの縦パスを7番がGKの鼻先で触ってかわし、無人のゴールへシュート。そんな形でした。

2-0となって、試合もヴェルディが押しぎみ、このままではガンバ難しいぞ、というなか、前半終了前にガンバのキャプテンがやりました。ヴェルディ冨樫監督の不安が適中してしまったようです。左サイドで縦パスを受けた9番が、ヴェルディ3番との1対1に持ち込んだ。守備力の高い3番ですが、右ヒザのケガのため、一瞬ふんばれないのか、対応が遅れる。相手も攻撃力の高い9番ですしね。9番3番の左側を突破し角度のないシュートを決める。2-1。これでまだわからない。

ハーフタイムで3番が交代。きっとヒザの状態はかなり悪いのだろう。このあと、チームは決勝まで進んだわけですが、3番が出場することはありませんでした。21番in。8番がCBに入って、21は右に。5がDH、14トップ下、10左。

後半頭、流れがガンバのほうに揺らいでいきます。9分、ガンバにゴール前(ちょい左)FKのチャンス。これを10番が左足で狙い、びっくりするほどいいコースに、遅すぎないシュートが飛んでいきました。もうゴール枠右上すれすれ。代表候補のGKもどうしようもない美しいゴールでした。

で、2-2の同点。このあとやっぱ、追いついたほうが有利だろうか? なんて思っていたら、続けて、ガンバにPKのチャンス到来。ヴェルディ4番がペナ内ですべり、ボールをヒットしたのですが、ちょっっと後ろめからだったのもあって、9番だったかな? を倒すことになってしまいPKという判定になったのでした。

さて、PKです。9番が左足でゴール向かって左隅に蹴ったのですが、ヴェルディGKが超スーパーセーブ! キック寸前に審判が「こら、他の選手はエリア内に入るんじゃない」という笛を吹いて一度プレーを止めたとき、嫌な予感がしたものでした。これでノリにノッたヴェルディ1番が続くCKも高いところでピタッとキャッチ。これで一気にヴェルディが盛り上がっていきました。

ヴェルディ9番が左サイド6番のクロスをヘッド→枠外。
ヴェルディ9番が後ろからのパスを体をうまく使って、前向きトラップし強シュート→GKファインセーブ。

ガンバ9番がペナルティエリア内で持ち直し、左足で逆デルピエロシュートを狙ったけれど、おしくもバーを叩く。

ヴェルディ4番の長めの縦パス、9番胸トラップ、14番浮き球縦パス(縦ワンツー)、9番背後からのボールをボレーするも枠外。

ヴェルディ6番のクロス、クリアボールを21番が拾い、シュート→DFがブロック→こぼれを9番がシュート、するもオフサイド。

ガンバのGKがスローインミスで、ペナ外ハンドを取られてしまう。ヴェルディ、20メートル以下の直接FK! 7番が狙うも、やっぱり近すぎたか、壁にあたってしまう。

そのCKだったか、ヴェルディ右CKから決勝点が生まれる。後半33分。14番が左足で蹴ったボールを4番が頭でつなぎ、7番が最ファーでシュート。これはなんとかガンバGKが防いだが、9番がしっかり詰めた。これで3-2。

残り7分+ロスタイム2分でふたたびリードしたヴェルディ。持ち前のテクニックの高さを生かして、定石のコーナーフラッグボールキープをする。それが効果的に、ちゃんと徹底できるのも力のように思えました。最後のホイッスルが鳴ったときも、たしかボールはコーナーフラッグ付近にあったのではなかったでしょうか。

ピッピーピピー。

どちらも全力を尽くし、どちらにも勝てるチャンスがあった、中学最高峰の熱戦はとてもおもしろい好ゲームでした。ちょっと暑すぎたけど。

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コメント

とてもいい試合だったのは、伝わりますが---
今回は両チ-ムに、最初から、東西王者決戦とか--頂上決戦とか、決め付けるのはいかがなものでしょうか?
最後の試合ではありませんし、毎回どこのチ-ムが
出てくるかも、わかりませんし。

投稿: 感想 | 2007年8月23日 (木) 14時04分

感想さん

コメントいただきありがとうございます!

「東西王者決戦」や「頂上決戦」は少しあおりすぎましたかね(- -;)

私が取材した中ではそう見えたので、偽ったわけではなかったのですが。

あ、もしや代表候補数など裏付けデータを入れたのが、かえって「最初から」「決め付ける」という印象を与えてしまいましたか。

そういうつもりは毛頭ございませんでしたが。
それは失礼致しました。

投稿: 編集小僧 | 2007年8月23日 (木) 15時12分

東西王者って、クラ選は柏と京都だったんでしょ?
違うじゃん、こういう編集している者が、”そう見えたから”で嘘を表記していいのか? 知っておりながら偽っているじゃないか?

感想さんへの返信も、反省しているとは思えない。

大きな問題だと思う。

投稿: 感想2 | 2007年9月 1日 (土) 17時50分

感想2さん

コメントありがとうございます。

確かに「東西王者」というのは、誤解を与えかねない表現だったかと思います。

失礼致しました。

これ以上、みなさんに不快な思いをさせぬよう、少し根拠を追加させてください。

まずガンバ大阪JYですが、このチームには昨年の高円宮杯を制したときのメンバーが多数残っていました。

またヴェルディJYには、昨年のナイキプレミアカップ(現・JFAプレミアカップ)の優勝メンバーが大分いました。

そのため、両チームとも「王者」と書くにふさわしい経験値をもった数少ないチームだと判断しました。

ただここでは、そのような事実よりもサッカーをこよなく愛す者として、この目で見たこと、メダルをかけていなくてもライオンはライオンである、ということを伝えたかったのでした。

狙いはそうであっても失敗したのだと思います。それは私の不徳の致すところです。

失礼致しました。

今後も失敗をくり出してしまう可能性もありますが、少しでもみなさんのお役にたてるよう、積極的にトライしていきたいと思います。

なので温かい目で見守っていただきつつ、必要な場合は、またお手数ですがコーチングをいただきたく、お願い申し上げます。

投稿: 編集小僧 | 2007年9月 3日 (月) 18時40分

ありがとうございます。
無名でもその時頑張ってるチ-ム--
無名でもその時頑張ってる選手等、これからも
取り上げていただければ--ありがたいと思います。
サッカ--はチ-ムのプレ-ですが、点を取ってる選手のところばかり、クロ-ズアップされるのと同じですね。これからも中学小僧でのサッカ-の楽しみ方
期待しています。

投稿: 感想 | 2007年9月 4日 (火) 00時04分

感想さん

コメントいただき、ありがとうございます!

そうですね。そういう視点を忘れちゃなりません。

また頑張っていきますので、応援のほどよろしくお願いします!

投稿: 編集小僧 | 2007年9月 4日 (火) 20時36分

小僧さん、はじめまして。
話を蒸しかえすようで申し訳ないのですが、「頂上決戦」というタイトルと、記事の内容を修正・変更していただけないですか?まさか、この記事に基づいた内容で本も出版されることはないですよね?

>ただここでは、そのような事実よりもサッカーをこよなく愛す者として、この目で見たこと、メダルをかけていなくてもライオンはライオンである、ということを伝えたかったのでした。

このことがよく理解できません。
小僧さんの伝えたい「ねらい」自体が一種の偏見ととられてもしかたないと思います。
「不快な思いをさせぬよう」とおっしゃるのであれば、小僧さんの「根拠」?を追記するのではなく、内容を修正するのが先決ではないでしょうか?

代表メンバーが多いとか経験値あるとか注目選手がいるとかいうのもよくわかりますけど、ライオンはライオンという表現もいかがなものでしょう?

関東大会の王者はレイソルですよ。
高円宮杯やナイキのメンバーと言われてますが、去年ナイキの関西大会でガンバを下し、クラブユース関西大会もガンバを下したのはサンガです。

個人的な見解で贔屓チームの試合を「頂上決戦」とか「東西王者」「ライオン」と称してとりあげるというのは、一般的に広く出版されている雑誌として、またその編集をたずさわる方としては少し偏見的な表現に思えてなりません。

単なる個人的なブログやサイトなら、そういう表現も仕方ないかもしれませんが、公的な出版物を取り扱われているわけですから、そのあたりを少しわきまえていただきたいと思います。
いずれにしても、記事の修正を希望いたします。

投稿: 健太郎 | 2007年9月 8日 (土) 19時01分

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